怪我と関節の話 その1

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こんにちは。店長の野村です。

このコラムも7回目。いい加減に姿勢の話も絡めないと、姿勢調整師の名が廃るという事で、今回からは怪我と関節の話という内容で、まずは昔、店長が実際に怪我したときの話から書こうと思います。

 

今を遡ること十数年前、クライミングジムで働き始めて間もないころの話です。

ジムでボルダリングをしていた時に遠いゴールを掴みに悪いスタンスホールドを踏み切って手を出そうとした瞬間、足がスリップ。体勢が崩れたまま爪先と足の甲側でマットに落下。あまりの痛みに身動きが取れなかったものの、動けるかどうか足に力を入れてみたところ、足首が「ボコン」と鳴ってハマった音が・・・。どうやら足首を亜脱臼した様でした。

 

現在は姿勢調整師となって解剖学も勉強したため分かりますが、距骨と腓骨の関節間で距骨が前側にずれたため、当然靭帯を断裂。みるみる足首が腫れはじめ、救急病院へ直行する羽目になりました。

 

足首が脱臼したのもびっくりでしたが、今回書きたい内容はこの後の話。

関節が正常な位置にないままギブスで固定したため、ひと月後にギブスが取れて普通に生活し始めた後も足首が伸びなくなり、正座が全くできない体になりました。さらに岩場へのアプローチでは、山道を下る際にあり得ないほど滑って転ぶ、コロブ、ころぶ。

大学ではワンゲルで登山をしていたので、あまりの転びっぷりにさすがに正常の状態でないことは理解し、それ以降、登山もしなくなってしまいました。(正確には危なくて出来なくなったのですが。)

当然ながら、スラブの課題では足に乗り込めないし、クライミングにも影響があった訳です。

 

1年以上不自由した後、お客様に腕の良い整骨院を紹介して頂いて、週に数回、1年以上通ったでしょうか・・・。辛さはあるものの、ある程度正座もできるようになって、今に至っております。

 

さて、皆さんも程度の差はあれ、怪我したことはあるはずですよね。特にねんざなんてよく聞く怪我の一つです。

で、先程の話に戻りますが、救急病院の先生の説明では「捻挫も靭帯断裂で、身体の傷み具合の差が怪我のひどさの差。傷ついたのから切れかけ、完全に切れたものまで全部靭帯断裂です。」と。

 

ここまで書いてふと気になりましたが、靭帯って「骨と骨がずれない」もしくは「限度を超えて動かない」ようにしている骨のつなぎ目について付いている軟部組織の事です。なので、靭帯が痛む状態になるのは、関節の稼働限界を超えた場合、足首で言えば捻って体重掛かてしまった、まさしく捻挫の状態ですね。店長のケースの様に脱臼でも靭帯が激しく痛むため、受傷直後は関節がゆるゆるになります。

 

そして受傷後は治療のため固定したり、痛みのせいであまり動かさない状態を長く続けることになります。その結果、店長のケースは極端ですが、関節の動きが悪くなったり、健康だったはずの他の場所に影響が出てくるんです。

 

と、ようやく話が本題に入るここまでが今回のお話で、続きはまた次回。

どうぞお楽しみに。